国交省、日本郵便へ処分案

日本郵便に対し、行政処分が課された。法令違反があり、それに対して処分を受けたものである。間違っている場合は不服申し立ての制度があり聞き取りが行われるのであるが、記事に書いていないことをみると事実だったという結果だったと思う。
車両の使用停止などの措置で、より一層の配達遅延の影響がでそうだ。いったいどんな処分となったのかを見ていきたいと思う。

国土交通省は9月3日、日本郵便に軽貨物車の使用停止などの行政処分案を通知した。点呼不備の法令違反があった郵便局で自前の運送手段が細る。当てにする外部委託も地方では頼む先に限りがある。コストが増し、業績を一段と圧迫しかねない。法的義務のある郵便の全国一律サービスなどの社会インフラの一端を担う企業の土台が揺らぐ。

日本郵便は通知を受けて「適切な手段を講じ、郵便物や荷物をしっかりとお届けする」とコメントした。

運転手は本来、乗車前に健康状態や飲酒の有無を点呼で確認する必要がある。貨物自動車運送事業法に基づく規則の定めだ。
日本郵便は全国で2000局以上で点呼をしていなかったり、事実と異なる報告があったりした。違反の多かった局は最大で延べ160日の車両停止になる。10月にも処分が始まり、以降毎週100~200局ずつ対象が増える見込みだ。

軽貨物車は運送の主力で、手紙や荷物の集荷から宅配まで幅広く担う。全国で3万2000台を保有する。6月に事業許可取り消し処分を受けたトラック約2500台よりはるかに多く、影響も大きくなる。

特に打撃を受けかねないのは地方の郵便局だ。停止は台数と日数をかけ合わせた延べの期間になる。同じ重さの処分でも、車両の少ない小規模な局ほど長く使えなくなる。かき入れ時の年末年始に重なれば、お歳暮や年賀状の配達に支障をきたすおそれがある。

持ち株会社の日本郵政の根岸社長は8月の記者会見で「なんとかなると考えている」と述べた。外部への委託を増やすほか、近隣で処分のない局や保有台数の多い局からの応援も想定する。郵便や「ゆうパック」などのサービス水準は維持できるのか、不透明な部分も残る。まず運輸業界全体で人手不足が深刻になっており、他社も余裕があるわけではない。大手が委託拡大を断るケースも既にあるという。地域によってはそもそも委託先が乏しい場合がある。他局からの応援は長距離の仕事になり、効率は下がる。現場の負担も増す。

日本郵便は2025年3月期に42億円の最終赤字を計上した。26年3月期はトラックの許可取り消しで委託費が65億円増える見通しだ。軽貨物車の使用停止でコストはさらに膨らむことになる。期初時点で見込んだ黒字転換は黄信号がともる。

これまで郵便需要の縮小を荷物分野の拡大で補ってきた。その成長力も信用に傷がつけば陰りかねない。根岸社長は「7月頃からゆうパックの利用を控えたいという客の声も少しづつ出ている」と明かす。
                      
(参考 日経新聞 令和7年9月4日より)